2歳のみっちゃん、一緒に遊べるようになってきたみたい
じぶんのものとたにんのものの区別
じぶんのもの、たにんのもの、区別がつかなかった世界から、だんだんと、自分のおはしとかじぶんのコップとかじぶんのタオルとかじぶんの椅子とか、そういう区別がついてきたようで、みっちゃんは、よく「みっちゃんの!」と言います。自分専用のものがあると嬉しいみたい。
実は先日、木工のワークショップで子供用の椅子を2脚作ってきたのだけれど、一つをスツール風に、ひとつを椅子として置いてあげたら「みっちゃんのテーブル!といす!」って大喜びしてました。使ってくれるかな、なんてちょっと心配していたのだけれど、えほんママも一安心。自分が楽しむために作りに行ったのだけれど(みっちゃんには内緒)、みっちゃんが大きくなったら、これ、2歳の時にえほんママがみっちゃんに作ったんだよーって(ちょっと恩着せがましく)言っちゃう予定。
みっちゃんのじぶんのものとたにんのものの区別
そんなみっちゃんですが、自分のものにこだわるときと、ちゃんと渡してあげたり、分けてくれる時があるみたい。たとえば、ご飯のとき。取り分けたお皿のおかず、食べなそうだなーって思って手を出すと「みっちゃん、たべてるの!」って怒ったりします。それとか、読みかけの本、他に興味がいってしまったようだから片付けようとすると「みっちゃん、読んでるの!」って言う。そのわりに、ドーナツやおやつを食べていて、ママにもちょうだいっていうと「はいどーぞー」ってくれたりする。だけど、本当は私が食べたいのっていう顔をするから、やさしいねー、ありがとー。ちょっとだけもらってあとはお返しするねーっていうとなんだかホッとした顔をしたりするのです。かわいいなぁ。
前置きがながくなったけれど、今日紹介する本は
「ぼくの!」
文:マチルデ・ステイン 絵:ミース・ファン・ハウト
訳:野坂悦子 光村教育図書
ある日メレルのベッドにおばけが!
女の子メレルのベッドにおばけがいるみたい。なんとも可愛らしいおばけだけど、メレルのお布団のことを「ぼくの!」って言ってる。次の日、お風呂場でメレルのおもちゃを全部「ぼくの!」っていうし、パンもおもちゃも、遊び道具もぜんぶ「ぼくの!」って言って、貸してくれないし分けてくれないし一緒にあそんでもくれない。そんなおばけにメレルは言います「遊んであげない!」って。
おばけくん、なんだかさみしくなっちゃって、メレルと一緒に「ぼくの!」って言わない練習、いっしょにあそぶ練習をはじめます。
おばけの表情がだんだん柔らかくなっていくきがします
ひとりで遊んでいるときのおばけは笑顔だけれど、「ぼくの!」って言ってるときのおばけはちょっと眉間にしわをよせた怒り顔。そしてそれを読むときのみっちゃんもなんだか怒り顔。「みっちゃんの!」っていうときと同じ顔をするから、多分意味が分かっているんでしょうね。
メレルと遊び始めたおばけ、最初はぎこちないけれどだんだん笑顔になっていきます。本当に楽しそう。ぼくのものはぼくのものだけど、メレルちゃんと遊ぶの、楽しいよね。
みっちゃんもお友達と遊べるようになるといいな
みっちゃんは保育園に通っているのですが、いままでごくわずかしかお友達の名前を発しなかったのに、2歳になったら「○○ちゃんとー、△△ちゃんとー、◇◇くんとー」って、家に帰ってきてから出てくるお友達の名前が急に増えました。それで、「これは○○ちゃんのでー、これは△△ちゃんのでー、これは◇◇くんのでー、これはアンパンマンのでー、これはメルちゃんのでー、これはパンちゃん(パンダのぬいぐるみ)のでー」と、たとえばご飯の上に乗ったシラスを1匹ずつ取りながら言ったりします。そういいながら全部自分で食べちゃうのだけれど。
そんな姿が見られるようになったので、もちろん「みっちゃんの!」って言う時もあるだろうし、そういう主張もしてほしいけれど、だんだんと「お友達とあそぶ」っていうことの楽しさもわかってきたのかなーなんて思ったりして。
このほんのおばけみたいに、優しい顔でたのしく遊べるといいなぁなんて思うのです。